以前記事にした、
幼い頃からかわいがってもらっていた、おじさん。Tさん。
さっき母から連絡がありました。
亡くなったそうです。
残念で残念で、仕方ありません。
そしてまだ、実感できません。
幼い頃、我が家によくいらっしゃるようになった頃から、お体は悪かったんです。
いろんなところが悪くて、何度も発作を起こして倒れたりしていました。
毎回のように意識をなくし、死線をさまよっていました。
でも、その度に、必ず帰ってきました。
自分の臨死体験を、笑い話・土産話にして、笑って帰ってきました。
私自身は、いわゆる心霊体験をしたことがないので、
そう言ったことには懐疑的なのですが、
Tさんの体験談を聞くと、「そういう事って、あるのかもしれないな。」と
考えざるをえないような、
不思議な体験をいつもしていました。
でも、今回は、何の前触れもなくパタッと倒れて、そのまま帰ってきませんでした。
いつものセリフ、「あ~、死ぬかと思ったよ(笑)」といいながら、
また笑って私の前に表れるような気がしてしかたありません。
でも、今回は帰ってこないんだ、って、母が涙声で電話をくれました。
いわゆる「霊感の強い人」がそうであることが多いように、
Tさんも、とても勘が鋭く、私の体調の変化や、悩みのあるなしなどを敏感に感じ取って、
「snowちゃん、大丈夫か。」などと、なんの前触れもなく聞いてきてくれることもありました。
私が素直にその悩みなんかを相談したのは、幼い時だけでしたが、
それでも自分の悩みなんかを敏感に感じ取ってくれる人がいる、というだけで大きな慰めでした。
実家を出てから、Tさんとお会いすることはとても少なくなったのですが、
実は元カレと付き合っているときから、別れた後も、
ずっと「Tさんと話してみたいな。」と思っていました。
Tさんは、自分の伴侶が熱心な学会員さんで、うちの実家でよく、
そのことについて話していました。
家族という身近な人と、わかりあえない部分を持つ苦しみの中で、
何を考え、どういう結論を出していたのか、
私は改めて、Tさんに聞いてみたかったんです。
でも、実家に行ったときも、すれ違いで会えないことが続き、
私はつい最近も、「おじさんに会いたいなぁ」と、実家の母に伝えたばかりでした。
Tさんの耳に入れば、会う時間はいつでもつくれるものだと思って。
母も、次に母があったときに、Tさんの体調を見て、伝えてあげる、と言ってくれました。
その矢先の出来事でした。
私も、Tさんの体調が悪いことは知っていたのに、
どこかでTさんとはいつでも会える、待っていてもらえる、と甘く見ていたのでしょう。
そして、今でもなお、Tさんに慰めてもらえることを期待していた自分は、こどもなのでしょう。
そんなことをさっ引いて考えても、ひたすら悲しいのです。
どうして自分からTさんに会いに行かなかったのか、
創価の話抜きにしても、自分から会いたい人に会いに行くってことをしなかったのか、
自分の甘さに腹が立ちます。
本当は故人の冥福を祈るのがすじなんでしょうけど、
今日だけは後悔やら文句やらを言わせてください。
おじさん。
もと料理人のおじさんがつくる、鍋焼きうどんは本当に最高だったよ。
やっぱり出汁が違ったよね。
エビの天ぷら、本当に美味しかったよ。
私たちが来る時間に合わせて、火を入れる時間を調節してくれたから、
アツアツで、これ以上ないくらい美味しかったよ。
あれより美味しい鍋焼きうどん、多分これからも食べられないね。
おじさん。
「こんなんで良かったら、いつでも食べさせてあげるよ」って笑って約束してくれたのに、
約束破ったね。
今度、文句言わなきゃ。