以前書いたように、私が受け持つクラスに、学会員の生徒がいる。
家庭訪問したときわかったが、とても熱心なご一家らしい。
だって、家の前に、公明党やら聖教新聞やらのポスターと、
「公明党○○議員 連絡所」の看板まであった。
一瞬クラッとするくらい、わかりやすいシチュエーション。
先日、この生徒と進路面談をしていて驚くことがあった。
ちなみにこの生徒の希望進路先は「創価大学」だ。
それは以前から知っていた。
進路希望アンケートをとったら、クラス中で彼一人だけ、
第一志望の欄しか埋めていなかった。
アンケートを配る前に、注意しておいたのに。
「現時点で構いません、『行きたい大学』だけでなく、
『受験する可能性のある大学』も含めて、何校か書いてください。」と。
なので、私は面談で、開口一番こう聞いた。
私:「第一志望の名前しか書いていない、ってことは、
ここにしか行きたくない、ってことなんだね?」
彼:「はい。」
私:「わかった。
じゃぁ、この大学に行けるように、受験回数を増やしてチャンスを広げよう。
ひとつ確認するけど、もし受からなかったら、
浪人してでも行きたいんだね?」
彼:「あ、僕は
絶対受かりますから。 大丈夫です。」
私:「……………。
もしも、の話をしてるんだよ。
受からない、って言ってる訳じゃなくてね。
受験は、実力が
※あったとしても、受からないことだってあるから。」
(※この生徒の現時点での実力は、希望大学におよびません。)
彼:「ああ…。……………。
まぁ、そうですね。考えておきます。」
私:「……で?
受からなかったら浪人するの?他の大学行くの?」
彼:「……
受かります。」
私:「………………………。
まぁ、いい。
じゃぁ、どうやって受験するの?
AO?推薦?一般入試??」
彼:「全部受けてみます。
さしあたって、AO入試から!!」
私:「AOって、いろいろ条件がいるんだよ。
あなたの行きたい学科の条件は?」
彼:「さぁ?そうなんですか?」
私:「………………………………………。
そんなに行きたいなら、現実的に考えなよね。」
この面談の最後でも、この生徒は創価大に「受かる。行く。」と言っていた。
会話の内容からも、この生徒は、
「創価大に受からない自分」は全く想定していない。
「受かる」前提で話をしている。
一瞬、外部の人間には公表していない「学会員枠」でもあって、
それで確実に受かるのか?と思ったくらい。
でも、その後の行動を見てると、そうでもないらしい。
この生徒も他の生徒と同じように、自分のクラスの生徒だし、
いくら学会嫌いの私でも、「落ちてしまえ!」なんて思ってない。
「希望の進路について欲しい」と願っている。
しかし…。
どう考えても、感覚が違う。
「どうやって希望を叶えるか」のプロセスをぶっ飛ばして、
「希望は叶う」という話しかしないのは、やはり納得がいかない。
まさか、「祈ってるから、叶う」って思ってるんじゃ……。
……………………………………………………。orz
あ、一つだけ言っておくと、
自分の進路に対して、まだ具体的に考えられてない生徒は、他にもいます。
ただ、大抵の場合、
「どうやって希望を叶えるの?」って話をしたら、
「もうちょっと考えたり、努力しなきゃだめですね、自分……。」
という反応が返ってきます。